ドレスデンの”フルーツケーキ” 小倉北区

北九州市小倉北区。小倉駅周辺はかつて井筒屋百貨店との関係があり頻繁に訪れていました。時間があるとき、私が足を運んだのは魚町辺りで、以前は古い商店街の風情がありましたが、滅法旨いものを扱っている店が幾つもありました。駅前からこの通りに向かう辺りでも、焼うどんや、ホルモンうどん、うなぎ屋などがあって、ちょっとソウルフルな食事がしたい時など、値段も安く、美味しさは抜群のこのエリアはお気に入りのひとつでした。

偶然見つけた、パティスリーの看板

味の新規開拓のつもりで、いつもは足を運ばない小倉駅東方向。住宅地に入ってお店も無くなって来た時に見つけたのが、“パティスリージャパン ドレスデン”でした。ケーキ屋でしたが、当時としても都市部の店と同等のクオリティだったのですが、そこで勧めてもらったのが“フルーツケーキ”でした。

素晴らしいクオリティ 本場のものと比しても遜色のない出来栄え

当時(20年以上も前でしたが)でも3000円。今は3200円で税込みですから極めて良心的な価格設定ではあります。しかし特筆すべきはその出来栄えです。果実やナッツなどをラム酒などに加えて熟成させ、それを生地に混ぜて焼き上げます。2~3か月ではできないものですし、その上熟成行程があるものです。だから買って帰っても、しばらく置いた方が味わいが深くなります。こんなものがここ北九州の小倉の住宅地のこじんまりしたケーキ屋で作られているのは、驚き以外の何物でもなく、当然、お気に入りになり、現在に至っています。

拡大しないのは、難しいから?

あれから20年以上たちますが、このイギリス風のフルーツケーキはそうそうは見かけません。ドレスデンのケーキがこれほど長く支持されているのは、少しだけ日本人向けにアレンジされているからでしょうが、充分本場の味を楽しませてくれることは言を待ちません。
このケーキ、ちょっと上質な紅茶に合うでしょう。私はアールグレーも良いのですが、ブランデーと合わせるとばっちりだと、ひとりでニヤついてしまいます。

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