人を育てる能力を失った企業の成れの果て
現在は知識経済とでも表現できるように、他社との競争に勝つためには知識の活用が必須条件です。そして企業内に、そうした知識を増大させ成熟させるためには、優秀な社員を育てる為の環境作りが最低の条件となります。外から来た他社の人は所詮自分の所属する会社の利益に従順ですから、次々に条件の良い企業に移ります。まして、一依頼企業に大切な“知恵や情報”を提供するような真似は絶対にしません。
にも関わらず、こうした外部委託に飛びつくのは、短期の利益。僅かな目先の利益に目が眩んだとしか、理解の使用がないように思えます。
日本社会の5年後、10年後の姿
これまでも形は違っても、こうした人を育てる能力を失った企業は、規模の大小に関わらず業績を落としたものです。それは1年では現れません。3年でもそうでしょう。しかし5年を過ぎると歪は見える人には見えてきます。今日本の名だたる大企業が考えられない構造崩壊を起こしているのも、アウトソーシングを導入した時期を考えると妙な合致が見られるのは無関係ではないでしょう。
ましてや、中小企業でちょっと業績が向上したからと言って、足場を固める努力を忘れているような経営者には能力が欠如していると言う誹りもやむを得ないかも知れません。
まだまだ増殖する外部委託企業
そんな現実の中でも、人材派遣会社や雇用業務の代行会社は急速に成長しています。まだ日本では目立ってはいませんが、今は人事と雇用の基本的な業務をしている外部委託会社ですが、間違いなく次は、採用から業務訓練、そのあとは昇進や解雇、時にはレイオフなどの業務を受け持つことになってくるでしょう。そうなれば“経営者は誰?”状態になり、企業に社長や部課長など不要となってくるのでしょうが、それまでに会社の心柱は腐食してしまうことになっているのだと思います。
とは言え、残念ながら“アウトソーシングしたい”と相談されれば、その通りに動くしかないのはコンサルティングの宿命ですし、短期に成果が出せるのですから、相手の将来に不安があってもそれを実現するしかないのですが、レライアンスでは一応この経営者の”不都合な真実”にはちょっと触れて、説明させて頂いております。