陽は昇る 私的日録
日々の移ろい・感受した
ことを書き連ねました
文部科学省で科学技術・学術政策局長まで勤めた佐野太(容疑者)が、東京医科大学に自分の子供を裏口入学をさせようとしたことが発覚し、受託収賄容疑で逮捕されるというニュースを聞いて、まさか現役の文部科学省の官僚がそのようなことをすると驚いた方はどれほどいたでしょうか。今の日本で官僚組織とは世に蔓延る既得権益層などとは比較にならないほど強力な、桁違いの権力を持っています。その力には政治家もメディアも絶対に逆らえません。しかも彼らは戦後70年の間、自らの組織と財産を守るための法律作りを粛々と続けてきましたから、まさに怖いものなしの存在です。
メディアでは”かつてはそのようなことがあったが、今頃まだ、このようなことが起こるなど信じられません”とコメントしますが、実際はこのようなことは昔も今も普通に起こっていることです。つまりこれは”日本のタブー”、”アンタッチャブル”なのですね。
今回のことも普通なら収賄で逮捕されるべき東京医科大学側の高齢(と言えば、かなり上の役職でしょう)の人間のリークが始まりのようです。多分司法取引でようやく立証に及んだのでしょうが、そう考えれば、かなり特殊な例で、通常はまずこのような経緯を辿る事は考えられませんから、かつて批判を浴びた”天下り”や”口利き”などは、形を変えて普通に続いているのでしょう。
しかしね。私、以前も言いましたが、例えば農林水産省とか防衛省というのであれば、その仕事も明確で、職員は指名に基づいて結果を出さなくてはなりませんね。でも、文部科学省だとか国土交通省などと言う官庁って必要だと思いますか。こんなもの、各地域でさせればよいことです。でも日本の官僚は、日本人の人生生活を規格化することが、使命だと考えています。個々にそう考えていなくても、結果的にそのように進んでいます。その目標には不可欠なのでしょう。
日本の学校は寒い北海道でも、暑い沖縄でも、絶対校庭は南向きにつくらなければなりません。日本全国、何処へ行っても同じような規格に基づいた待ち、駅、道、建物しか認められません。もうこんな”官僚主導共産主義的国家体制”の時代とはおさらばしてもよい…。むしろ、日本を復活させるには、おさらばしなくてはならず、その第一歩が、文部科学省や国土交通省など、絶対的官僚国家権力を振り回せる組織の解体ではないでしょうか。