民間事業に絡んでくる国会議員や地方議員
コンサルティング業務を続けていると、都市部では国会議員、地方では地方議員が絡んでくることが少なくありません。勿論、法的に問題があるのですが、メリットが無い為、それが告発される場合はほとんどないのが現状だと思います。この半年何かと騒がれていた籠池容疑者の場合も酷い話ですが、正直言うと与野党の別なく、あの程度の関与などがある事はざらに聞く事です。それほど、国会議員が地元で“暗躍”しているなどと言うのは周知の事実です。しかも国会議員よりも、仕事のない…と言っても、差しさわりがないと思えますが、地方議員に至っては、そんな関与が仕事だと信じているとしか思えないようなのが、たくさんいます。
以前、知っていた国会議員で、2期目で席を失ったのがいましたが、今でもあちこちに顔を出して点数を稼いでいるようですが、最初から地域の便利屋を標榜していますから、また席を取り戻したら、何をするのか想像に難くありません。
でもね、これって悪い意味で仕方がないといえる側面があります。それは彼らに与えられる常識はずれな待遇にあります。想像してみてください。例えば経験豊富な3人の秘書と永田町の超一等地にオフィスや宿舎があてがわれます。これだけでも破格の待遇ですが、年間の給料は2000万円超え。月給170万以上ですね。それに問題の多い、領収書の要らない経費、文書通信交通滞在費が月100万円で年間1200万円支給されます。しかも無所属議員だとしたらこれに立法事務費として年間1000万円近く追加されます。
膨大な支給を手にして、仕事を身分と信じてしまう議員待遇
その上、取り敢えず国会議員と言う事になると、これまで会えなかったような人達と会うことが可能ですし、何処へ行っても“先生、先生”と持ち上げられますから、普通の人でしたら、超天狗になってしまうと言うものです。しかしどこをどう弄っても、これほど高給である理由がないことくらい自明の理というものでしょう。私達にはこれほど無駄な高給取りを、これだけ膨大な数、雇うだけの価値があるのでしょうか。答えはNoでしょう。実は私は国会議員の数はもっと増やすべきだと考えている派なのですが、それとこんな法外な待遇であるのとは全く違ったことです。どんな謙虚な人間でも、これほどの待遇を与えらえて自己コントロールできる人間は少ないでしょう。こんな誤った政策はすぐにでも改めるべきです。
しかし、これらの法律は、当の議員が作ったものですから、とてもではないですが、自浄作用などは期待できるものではないでしょう。もっと政治を追求すべきメディアも同じようなものですので、機能不全となっているのでしょう。私達がそうした政治を改めさせるには、選挙でしか意志表示するしかありませんが、議員の身分や、官僚組織を破壊することを目標とするような議員が選出されるのは極めて希だと言えるでしょう。戦後日本は、まったくもって、どうしようもない国体を築きあげたものです。
先日、友人とカウンターに並び、お酒を嗜んでいた時、友人が言った言葉。「昔は、“先生と呼ばれるほどの馬鹿でなし”って言ったんだよね」。それが空しくグラスの中で響いていました。