トランプ大統領報道とツタンカーメン王墓の発掘

トランプ報道とツタンカーメン王の共通点

今は海外のニュースが簡単に入手できる時代です。アメリカのメディアにしても、公正で厳格な報道理念を持っていると思う反面、映画や小説ではいとも簡単に社主の意向に沿ったキャンペーンが張られるようなストーリーもあり、併せて一種の情報操作に乗せられていたのではと思う事しばしばです。
今はとにかく“トランプ批判”が止まりません。私達が聞き慣れたような権威のある新聞社が、どう読んでも感情的で読む人を扇動するような記事で連日紙面を埋めているのを見ると、やはり奇異に映ります。早い話、よく聞く“ロシア疑惑”なるものも、言葉は嫌というほど聞きますが、具体的な事実は何一つ報道されていません。ロシアが大統領選挙に加担したなんていう事が問題なら、ロビー活動などと、どう整合性を図れるのかと言われれば誰も答えられないでしょう。


しかし、ちょっと視点を変えれば、腑に落ちることはあります。100年ほど前、イギリスのハワード・カーターはエジプトでツタンカーメン王の墓の入り口を発見し、黄金に包まれたツタンカーメンの棺を発掘しました。ところがその直後から、主だった関係者が原因不明の病気や事故で次々と不慮の死を遂げ始めました。そして誰が言ったか、これは“パンドラの箱”とか“ファラオの呪い”と呼ばれました。

”呪い報道”の真実

しかしこれには“なるほど”と膝を打つ背景がありました。実は当時のことを詳細に調べてもイギリスで発行された新聞以外に、こうした“事実”を裏付ける証拠は一切ないのだそうです。事実は、ハワード・カーター氏は、膨大な発掘費用を調達するため、イギリスの新聞社と独占報道契約をしていて、ここ以外には詳細を全く教えなかったのだそうです。そうなると、新聞の売上げはこの一社が独占してしまうのですが、他社も手をこまねいているわけもなく、前出の“ファラオの呪い”などの憶測(捏造)記事が連日紙面を賑わして、一社の独走を食い止めるどころか、それ以上の売上げを伸ばしたのだという話を聞いたことがあります。
トランプ大統領はこれまでの大統領がメディアの報道にどれだけ翻弄されたかを知るにつけ、ツイッターで直接発信する方針を採りました。そうなると、これまでお山の大将気分でいたメディアは太刀打ちできません。私達はアメリカのメディアは公正・厳格を旨としていると妄信してきましたが、メディアの本質が“株式会社”に過ぎず、記者もサラリーマンなら、発行部数を取り戻し、売り上げを確保する為には、過去の大統領犯罪を意識させるような“とんでも捏造報道”も止む無い…とするのは、想像過多かも知れませんね。
しかし、こうも言えます。これはメディアとしても否定できないと思いますが、どのような記事・報道にも必ず“意図”があります。“目的”と言ってもいいでしょう。かつてCBSの“60minutes”では、アメリカの大手たばこ会社の訴訟の報道の際、スポンサーと本社の意向で真実の告発者を隠滅を指示しました(映画Insiderに詳しく紹介されています)。映画では感動的な逆転劇となっていますが、その陰に、どれだけ膨大な隠滅が図られているかは想像だにつきません。
連日のトランプ報道を見ながら、それに違和感を覚えながらも「少なくとも受け売りは恥ずかしい事。報道者の意図を把握できるくらいの見識は備えておきたい」と考えるのは、私だけではないでしょう。

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