「加計学園問題と待機児童問題の共通点①―解決を阻む“岩盤規制”ってなんだ」

待機児童問題と既得権益者

確かというくらいの記憶ではありますが、私の子供達が保育所や保育園に通った頃、“待機児童問題”が一部の都市では問題となり始めたころだったと覚えています。あれから約20年、未だにこの問題は解決の陽の目を見るどころか、ますます迷路に迷い込んでいる印象を受けています。政府は待機児童対策を様々検討しているようですが、全くと言ってよいほど、まともな案が出てきていません。

そして、数か月前から世間では、加計学園の獣医学部創設に於いての首相の忖度問題だとか、文書があったの、なかったのと意味不明な大騒ぎが続いています。この問題、実はある“スコープ”を持ってくると、何が本質か、はっきり見えてきます。そして例えば、待機児童問題なども、本当は簡単に解決できる類の問題であることが分かってくるのです。その“スコープ”とは、最近聞く“岩盤規制”というやつです。これを分かり易く定義すると「それがいくら国民全体の不利益になっても“既得権益者”の利権を、公務員が規制という“制度”を盾にして、あたかも“岩盤”のように強固に守る姿勢」のことになるでしょう。

例えば、加計学園問題では既得権益者とは、50年以上前に獣医学部を創設した大学関係者になるでしょうか。現在日本には国立大学法人で10、その他5~6の獣医学部があるだけで、ご存知のように半世紀以上、文部科学省はその申請すら拒否しています。申請制度があるにも関わらず申請の受付を“拒否”しているのです。だからようやく近年、こうした役人の背任行為とも言える岩盤規制を政治主導で覆えし、獣医学部がひとつもなかった四国地方に獣医学部を設けたのが“加計学園問題”の真相です。

岩盤規制の姿

では、待機児童問題はと言えば、まず既得権益者とは誰でしょうか。それは公立保育園とその関係者になるでしょう。よく、保育士の給与が安いと言われていますが、それは民間保育所のことで、公立保育園はむしろ高過ぎるというのが常識です。しかも特に社会福祉法人の保育所では、内部留保金が貯まっているのだから何をかいわんやでしょう。内部留保金については確か大阪市では保育所の補助金申請を保留して、財政が厳しいのだから、まずは内部留保金を使ってくれと言っていたのだから、目に余る状態だったのだと類推できます。

つまり、こうした役人の“岩盤規制”による、ごく一部の既得権益者の守るための規制こそが、いつまで経っても問題が解決しない、というより、わざとだらだら先延ばしにしている諸悪の根源になるのです。そこでこの“待機児童問題”。本当に問題と言うほどのことでしょうか。私は、こんなことは簡単に解決すると以前から思っていました。それはあまりにも簡単過ぎて。誰もが気づかないほどのことで済むのです。
(以下、②に続く)

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