世界の未曽有の危機に日本は?税金に群がる倫理観、危機感の欠如した既得権益者の群れ

広島県知事の「県職員の給付金の受け取り分の財源化発言」のなにがいけなかったのか

広島県の湯崎知事が10万円の一律給付を受けて県職員の受け取り分を、県の新型ウィルス対策の財源にしたいと発言しましたが、翌日これをあっさりと撤回し、今は話題にも上りません。給与が高く、ボーナスも満額支給され、なにより身分が完全補償される公務員が、この国難に際して、公明党の人気取りに過ぎない10万円の支給分を県の財源に充て、死活問題化している中小例先企業などに活用する足しにできればと言う、至って正しいと考えられる主張が、あっという間にお蔵入りしたのは、言い出しっぺの政党、代議士や、お小遣いをもらえる公務員や高額所得者の猛抗議を受けてのことだと類推します。

しかし、どこから見ても湯崎知事の考えこそが正しい道筋であると言えます。武漢ウィルス対策で生活困窮者を国が支援するのは当然です。しかしだからといって、給与が高く、完全補償されている公務員や、生活困窮していない高所得者にまで一律で支給することのどこに必要性や緊急性があるのでしょう。彼らにはやはり高額なボーナスも満額支給されるのだし、仕事が増えたとしても、公務員は民間に比べれば過剰とも言える手当や残業代が保証されています。高額所得者に至っては、そんなことを気付かう必要もないのでしょうから、そもそも一律10万円という“景気刺激策”ではなく“緊急事態対応策”を取るべきなのです。政治家と称する人達の多くは、ほんとうに困窮している国民の実態は見えてはいませんし、また見たいとも思っていないのでしょう。

政治家ブログやツイッターにみる危機感、責任感のなさ

そんな代議士や一部の既得権益者の危機感の無さは、もし知れば多くの方々の顰蹙(ひんしゅく)を買うものです。試しに彼らのブログやツイッターを見て下さい。こんな本を読んだ。勉強になったとか、こんな運動をしています。挙句には、大掃除しましたとか夕陽が綺麗ですなどもあって、一体彼らは自分の仕事を理解しているのか、国から給与だけでなく、立法事務費や文書通信費や秘書給与に至るまで、素人議員であっても一人年間5000万円は下らないといわれる“安定インカム”が何のために支給されているかということが分っているのかと怒りを感じます。彼らにしても、一部の公務員にしても、これでは自らの存在を“特別な存在”と勘違いし、間違っても“国民全体の奉仕者”などと考えはしないでしょう。

それでも、彼らが何もしなければ、それはそれで被害もないのでしょうが、やたら人気取りに走るから今回の“一律10万円支給”などという愚策に行き着くのでしょう。どんな愚策にも一寸のプラスはあるでしょう。しかし、この武漢ウィルスのパンデミックで、直間接に生命の危機が広がっているなかで、これほど単純な景気刺激策を優先するばかりか、その立場を利用(悪用)して、もっとまともな支援策をと望む声を抹殺せんばかりに論調をはる代議士がほとんどではないでしょうか。彼らを選挙で選んだ国民は、今自宅で待機しているのであれば、是非とも自分が投票した議員が、どのようなブログを上げているかをチェックするべきでしょう。

Cool JapanではなくShameful Japan?

こうした危機感、倫理観のなさは、国民にも瀰漫します。新型コロナ対策指定病院に勤務するために公共交通機関を利用しようとしている医療関係者に「病気が移るから乗車するな」との罵声を浴びせたり、休業要請を無視して営業するパチンコ店に、朝から行列をして一向に恥ずかしいと感じないような人も少なくないのを聞くと、Cool Japanは Shameful Japan(恥知らずな日本)の間違いではないかとすら思います。

それでも、それが個人であればまだ、注意や指導で収まるのでしょうが、今の日本では公や公に近い存在の人間が、まったく危機感も倫理観もなく、ことに対応しているのに愕然とします。現状では憲法の条項にないので、強制的な対応策が打てない訳ですので、憲法を改正して強制力のある対応が可能となる“普通の国”にしなければならないでしょう。そうなると、軍靴が聞こえるとか言う既得団体が乗り出してくるのでしょうが。

今回の武漢ウィルスは世界でも、多くの学びが起きたはずです。中国の外交戦略に対する化けの皮が世界的に剥がれ始めているのも、その一例です。しかし、日本では未だにそのような言論は一部なのかも知れません。日本が真に「陽の昇る国」なのか「陽の沈む国」なのか。聖徳太子の時代からのパラダイムシフトはまだ、始まったばかりです。

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