官僚主導「年金支給開始年齢70歳引き上げ」行程が、こっそりと閣議決定。行きつく先は「官栄えて国滅ぶ」未来。

すでに深刻化している“貧困50”

先頃発行された現在50歳周辺(前後2年)の貯蓄をはじめとした世帯統計をみると、貯蓄額が200万円以内という世帯が全体の40%を越えています。ただ通常の調査では貯蓄額の定義がまちまちで、売っても値がつかないような不動産を貯蓄に計上するようなものもあるので注意が必要です。また80%の会社員は「老後資金に不安を感じている」と回答しているのですが、この状況では不安を感じるというのは、かなり楽観的な考えだと言えるかもしれません。報告では50歳になっているのに、年金や退職金の額を把握していない家庭が、85%に上るとして、“50代になっているのに、現状の把握もできていない”としていますが、私はそれこそ社会が見えていない言動だと思います。

日本には今、極端な2つの層があります。かつてのように年齢とともに給与が上昇し、十分な退職金が支給されることを疑わない層と、毎年急激に賃金が下落し、労働環境が悪化している層です。OECD(経済協力開発機構)加盟国の実質賃金の推移を見ても、日本人の時間あたりの賃金は過去21年間で8%強も減少していて、これは先進国中で唯一マイナスとなっています。ただ私はこのOECDの数値もかなり下駄を履かせたものだとは感じています。

日本経済そのものは成長しておらず、当然、GDPも、過去20年間、ほぼ横ばいです。他の先進国は200%成長しているのですから、その経済成長に合わせて輸入価格も上昇するので、価値を生めない日本経済は当然、貧困化します。
自らの価値を上げられず、成長していく若手やエリートを横目に、何の対策も施さず、ただおびえて貧しくなっていく中年サラリーマンの姿を笑うのは簡単です。しかし、その原因が彼らではなく日本の仕組みにあるとしたら、それは厳しく対処しなければなりません。

繰り返される原発事故 人類に原子力発電をする資格はあるか

このページの目次1、くすぶり続ける“FUKUSHIMA”。世界は日本を見ている2、危機を加える中国、韓国の原発事故リスクは日本を直撃韓国が危惧する中国の原発事故の影響原発事故も不安な韓国の原発事情3、 …

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もう取り返しがつかない? 公務員の特権階級化問題

世間では2045年に来るという、シンギュラリティ問題が盛んに議論されていますが、それとは比較にならない程の激震が目前に迫っています。それが「公務員の特権階級化問題」或いは「日本の既得権益者による亡国問題」です。

且つて公務員は「公僕」と呼ばれました。「広く公衆、公共に奉仕する者」の意味ですが、日本では終戦後、着々と公務員の特権化が進みました。要するに「官」です。それだけではありません。そうした官と密接に関係して、一部の民間と官との間に特殊な仕組みが出来上がりました。いわゆる「既得権益者」です。本来であれば社会に奉仕し、調整しなければならない「官」が今では特権階級化し、いわゆる「官(と既得権益者)栄えて国滅ぶ」がいよいよ現実化してきました。

こんな経験があります。もう20年くらい前ですが中国地方の日本海側にある市からの依頼で仕事をした時のことですが、市民からの苦情処理を担当している部署の方々と話をしていて、彼らが「苦情を言われても困る。僕らは、特別に選ばれているから…」と自らが特権階級であると何度も口にしていました。これなどは特別な例というのではなく、その後も官の世界ではエスカレートしていったように思えます。今は日本で“富裕層”というのは間違いなく官(公務員)が含まれています。

 

彼らにとって国民とは金の成る木です。税金で運営しているにも関わらず、無駄遣いとバラマキ、天下りは問題になってもみごとに形を変えて真ん中に鎮座しています。未曾有の赤字国債を積み上げても、まちがった政策をしても、誰も責任をとらず、結局は増税して国民に尻ぬぐいをさせます。
公務員改革と口では言いますが、非効率的な官僚組織運営も省みたり、当然のごとく身を削る削減などする気はありません。
「お役所仕事」という言葉があるように、仕事はしないのに、高い給料を貪る…。あげるとキリはないですが、
要は完全に国民生活から乖離した特権階級化してしまっていること。国民に対して“奉仕”ではなく“統治”、或いは“飼育”している感覚なのだろうと思います。


流れに敏感な人たちの中には、彼らを利用して既得権益者として“出世”したり、生活保護や使途不明な流用を画策する輩も現れる始末で、これでは日本の未来に何の希望も、頼る先もないことになります。間違いなく、現在の日本には「官」「公務員」「既得権益者」の存在は、国を滅ぼすもの以外のなにものでもないのでしょう。

そんな中で、決められた70歳就業機会確保に関する法律の改正案など、役に立つわけはありません。所詮、官を喜ばせるだけのものに終始し、国民は幸せを享受できない半世紀を迎えることになるのでしょう。

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