レライアンスの注目企業探訪 不二精機株式会社(福岡市博多区)

外食事業のサポート業務をしていると、様々な“現場”に行く事が多いのですが、そうなるとどうしても厨房に入ることが多くなります。そんな時に気付くのは各社が利用している厨房内機器です。特に最近では、誰でも使えるように細かい作業でも機械が揃えられていることが増えてきました。今日はそんな機器の中でもあちこちで頻繁に目にする機械メーカーのひとつ。「不二精機株式会社」をご紹介します。

おにぎりマシーンではぶっちぎりのシェアは80%

たかがおにぎり。されどおにぎり。不二精機ではこのおにぎりを作る機械のシェアが80%を越えています。勿論機械と言っても様々な“曲者”が用意されています。“小物成形器”は毎時3000個を作ることが可能ですし、またおにぎりの握り具合はタッチパネルで簡単に操作できます。“小物”があれば“大物”もあります。三角おにぎりから幕の内成形も可能な大物成形器も、スーパーや工場でよくみられるものです。そのほか“にぎる君”とか“握ってPON”などと言う愉快なネーミングのものは卓上サイズの機械ですが、充分な生産力がありますし、使っている店舗などのお話では、故障がほとんどないのも長所だと言います。

饅頭やおはぎ用の機械の製作が全ての始まりだった

同社の設立は昭和37年で、既に半世紀を裕に越えています。最初は饅頭やおはぎの自動成型機の製造メーカーであったようです。その後大阪万博の年、1970年にその技術を利用して、日本初のおにぎり自動成形機を完成させて以来、弁当用、巻寿司用、いなり寿司ようなどと次々に機械の開発を繰り返してきたようです。最近では、御飯だけでなく、パスタや麺などにも進出していて、全国の店舗でこの会社の機械が使われています。

なんでも作る機械の総合精機企業として飛躍する

精機と謳っている訳ですから当然食べ物関連の機械だけを作らねばならない訳ではないですが、それでも同社はユニークなものつくりを進めています。秤関連からドライブレコーダーなどにも手を伸ばしていますし、ペットショップでお馴染みのスクイーザーなども製作しています。同じペット用機械のドッグラン(DR)はもっと傑作で文字通り「走って 泳いで 洗う」ことが可能になっています。そして極めつけは“全米錦”。なんと焼酎なども作っています。そうそうその名もバッテラブレス機というのもありましたが、どんな機械かはその名前が表しています。

素晴らしい日本の企業文化“精機”で、日本の食を支える

ちょっと考えると、このような機械を作っている会社が少ないから目立つのだと思ってしまいますが、日本は精機会社の質も量も大変豊かな場所です。当然そこには厳しい競争があり、それに勝ち抜くには技術革新と弛まない製品開発の知恵が必要となってきます。そして不二精機はそれを成し得た企業として注目されています。今後はどのような“新機械”が開発されるかが楽しみになる、そんな企業です。

                         ※ブログ内の写真は同社のHPのものを使用しました。

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