レライアンスの仕事③  「わたしの納得する“繁盛店”創って下さい」

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実際のところ、飲食店から「うちを繁盛店にしてほしい」というようなご依頼はそれほど多くありません。飲食店をされようと言うような方は、多くは“自分で決めて、自分で行動する”タイプの方が多く、人間的に穏やかで気弱そうに見える方でも、頑として自説を曲げないケースがほとんどのように思えます。だから最初「“繁盛店”を創ってほしい」という依頼があった時には本当にそんな依頼があるのと訝りました。しかもお店は新たに始めるのだそうで、ますます異例の展開です。ですのでそれって店舗設計の依頼なのか確認してもらったのですが、お店のコンセプトや運営方法、メニューの内容などと聞いた時には、奇異な感じを受けました。スタッフにも「何か裏があるかも知れないので、注意して当たろう」と言ったのを覚えています。

「私を客観的に見て下さい」。異例尽くしのご依頼

ご依頼者はまだ30歳代のご夫婦で、昨年1年間ヨーロッパやアフリカ旅行に行っていたそうで、部屋の中にはいろいろな…結構面白そうな、旅で購入されたものが並べられています。ご依頼の内容は「これから二人で食べ物を提供するお店をしたいのですが、コンセプト制作をしてほしい」ということでした。一口にコンセプトと言っても、本当にどこまでのご依頼かは不明でしたし、これほど“個性”のある方々ですから、そもそもコンセプトくらい持っておられるのだと類推できます。いよいよ、怪しい雰囲気ではあります。

意外なことに、旅を特にコンセプトに入れることは考えていないと言われます。そして第3者からみて自分達がどう映るかは自分達には分からないので、貴方たちから見た私達のコンセプトを見い出してもらいたいとのことで何となく筋は通っているように思います。その上で絶対条件は「私達が納得する繁盛店にしてほしい」と言う事でした。

すべて直感で判断して、スキルで具体化することで“納得”が得られる

ほうら来た。やっぱりかなりの変化球だ。そもそも自己満足と繁盛店が合致するほうが難しい。しかも彼らのスキルが分からない。食べ物を出すだけの技術はあるのか。経験はあるのかすら分からない状況で、聞き込みを始めました。内容からして、答えらしきものに辿り着くには結構時間がかかることは想定できました。しかし少し興味もあったので応えることにしました。少し距離が合ったので連絡はメールや電話ですることが多かったのですが、その間、ご依頼者のことを理解する時間に費やしました。様々なデーターを得るにつれ、最初のイメージは180度変わってゆきました。


方向性についてはある程度、関係を作った上で経歴とまるで違うジャンルのものを複数考慮しましたが、この段階までは所謂直感的に判断するようにしました。そしてそれを具体化する段階でのハードやソフトなどはスキル化して具体化しました。具体的にはメニューひとつとっても、献立の内容や選択方法から、そのメニュー自体の構成や紙質まで決定するなどのものでした。

建物の設計や建造は大手業者がされましたが、雰囲気や運営方法などはこちらのものを最大限ご利用いただいたと思います。まだ始められて半年ですから何ともいえませんが、まだ「繁盛」と胸を張られる状態ではなく、かなり浸透してきて安定し始めているかなという段階のようです。しかし「私達の納得する」という点はクリアしているのだそうで、「毎日が幸せを感じる」と仰っていただけるのはコンサル冥利につく気持ちです。

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